
ぽつぽつと気になる毛穴の黒ずみや開き…その原因は角栓だけじゃないかも。
年齢や肌質によって毛穴トラブルの原因は異なります。さて、あなたの毛穴はどのタイプ?
原因に合わせた正しいスキンケアや治療方法を知って、毛穴レスを目指しましょう。
ぽつぽつと気になる毛穴の黒ずみや開き…その原因は角栓だけじゃないかも。
年齢や肌質によって毛穴トラブルの原因は異なります。さて、あなたの毛穴はどのタイプ?
原因に合わせた正しいスキンケアや治療方法を知って、毛穴レスを目指しましょう。
■原因は1つじゃない?毛穴トラブルは5種類あり!あなたはどのタイプ?

鏡で肌を見ると、毛穴がポツポツ…。目立つ毛穴を鏡で発見すると悲しい気持ちになりますよね。でも実は毛穴のトラブルっていろいろ種類があるんですよ。
じっくりと毛穴を観察して、毛穴の種類を見極めましょう。
〇黒ずみ毛穴(イチゴ鼻)

おでこや鼻、顎などのTゾーンに起きやすいのがこの黒ずみ毛穴です。特に鼻の黒ずみは目立ちやすく、イチゴの表面に似ていることからイチゴ鼻とも呼ばれます。
黒ずみ毛穴の特徴
・毛穴に黒っぽいものが詰まっている
・毛穴自体がしみのように色素沈着して黒ずんでいる
・毛穴に黒い点々がポツポツと目立つ
・触るとザラザラべたべたする
〇詰まり毛穴(白毛穴)

小鼻や顎にできやすいのが詰まり毛穴です。白い角栓が毛穴から飛び出していることもあります。
詰まり毛穴の特徴
・毛穴に角栓が詰まって白く見える
・毛穴からニュルニュルと白い汚れが出る
・毛穴の出口が塞がれて、少し膨らんでいる
〇開き毛穴(みかん肌)

頬や鼻に起きやすい毛穴のトラブルが開き毛穴です。ぱっくりと毛穴があいてしまい、メイクをしても目立つやっかいものです。加齢とともに、たるみ毛穴に発展していきます。
開き毛穴の特徴
・汚れが詰まっているわけではないのに毛穴が大きくぱっくり開いている
・脂性肌もしくは混合肌である
・夏場は特に毛穴が目立つ
〇たるみ毛穴

開き毛穴が発展すると、毛穴がたるんでいき、毛穴の形が滴形になる「たるみ毛穴」という症状になります。ほうれい線の周辺から始まりやすいので、よく鏡で確認してみましょう。
たるみ毛穴の特徴
・ほうれい線周辺の毛穴が特に目立つ
・毛穴の形が楕円や滴形である
・頬の肉を持ち上げると、毛穴が目立たなくなる
〇デコボコ毛穴(クレーター毛穴)

毛穴や毛穴周辺がニキビや無理な毛抜きなどの炎症によって傷ついてしまい、デコボコ肌になってしまうことがあります。
くぼんでクレーター状になっていることからクレーター毛穴とも呼ばれます。
デコボコ毛穴の特徴
・数ミリを超えるほど大きく毛穴が開いていたり、小さく深く凹んでいたりする
・肌が凸凹でクレーターのようになって目立つ部分がある
・昔から肌トラブルが多く、ニキビや毛穴の炎症を繰り返してきた
さて、自分の毛穴のタイプがどれになるか分かりましたか?
部位によって毛穴の状態が違い、複数の毛穴トラブルを抱えていることもありますよ。
しっかり自分の状態を把握できたら、症状に合わせた対策をしていきましょう。
■毛穴トラブルを解決するには?原因別対処法を解説
毛穴トラブルを解決するには、その原因を理解し正しく対処していくことが重要です。
日頃のスキンケアのコツや正しいお手入れを解説していきます。
〇黒ずみ毛穴、角栓詰まり毛穴(白毛穴)

Tゾーンや小鼻を中心に多い、黒ずみ毛穴や角栓毛穴の正体は、毛穴に詰まった古い角質や産毛です。
角栓が詰まっているだけなら白色の角栓毛穴ですが、毛穴の出口で長時間とどまると空気や紫外線で酸化して、角栓の先端が黒っぽくなります。また、本来なら抜け落ちるはずの産毛が、角栓で出口を塞がれてしまって、角栓と混ざり合って毛穴を黒くみせていることもあります。
これらが慢性化すると、毛穴の出口の皮膚がしみのように色素沈着してしまい、しみ毛穴につながってしまいます。
汚れがつまっていなくても毛穴が点々と目立つことになりますので早めにケアしましょう。
<黒ずみ・角栓詰まりのスキンケアアドバイス>
毛穴を綺麗に洗浄することと保湿することがスキンケアの基本です。
ここでは、日々のスキンケアのちょっとした工夫を紹介していきます。
※頑固な黒ずみの除去方法は、次の項目で解説しますので、そちらを参考にしてくださいね。
・角栓の除去には洗顔前のホットタオルがおすすめ!
毛穴に角栓が詰まらないように、丁寧に洗顔をしましょう。
メイクを落としてから、洗顔を行う前にホットタオルのケアが有効です。顔に乗せ、ゆっくりと押し当てます。
肌を温めて毛穴が開いてからいつも通り洗顔をしましょう。
・化粧水はビタミンC誘導体入りのものがおすすめ
洗顔後はたっぷり保湿をしましょう。保湿をすることでターンオーバーを促し、古い角質を剥がれ落ちやすくしてくれます。
化粧水を選ぶときは、ビタミンCやビタミンC誘導体の入ったものを選びましょう。
ビタミンCには皮脂量を調整する作用と、色素沈着を還元する美白作用があります。
黒ずみ毛穴や角栓詰まり毛穴には強い味方ですね。たっぷり保湿しましょう。
〇開き毛穴(みかん肌)、たるみ毛穴

汚れがつまっていなくてもパカッと空いたままになってしまう開き毛穴は、細胞の形が変形していて本来閉じるはずの毛穴が閉じることができない状態です。
そしてそれが進行すると、加齢とともに真皮のコラーゲン量が減り、毛穴がたるんでたるみ毛穴になっていきます。
たるみ毛穴は重力で下に下がり、滴型の毛穴になります。開き毛穴のうちに早めにお手入れすることが大切です。
<開き毛穴・たるみ毛穴のスキンケアアドバイス>
表皮のケアを化粧品で行い、真皮のケアを美容クリニックや美顔器で行うことが大切です。
・エタノールの入っていないタイプの収斂化粧水を選ぶ
化粧水はアーチチョーク葉エキスなどが入った収斂化粧水を使うようにしましょう。
毛穴を引き締める効果が期待できます。ただし、エタノールが入っていない物を選ぶようにしてください。開き毛穴は、肌の内側が乾燥している状態なので、エタノールが入っていると内側の水分も奪ってしまうので逆効果になります。
・乳液や美容液はセラミドが入っているものを選ぶ
表皮のバリア機能を高めて水分を保持するために、乳液や美容液にはセラミドが入っているものを選びましょう。角質層の隙間を埋める役割があり、バリア機能が高まります。
また、美容クリニックに行くとメディカルコスメを取り扱ってることもあるので、相談するとよいでしょう。
・真皮のコラーゲン生成力をUPさせる
真皮のコラーゲン生成力をUPさせることで、開き毛穴が軽度のうちならきちんと閉じるようになっていきます。化粧水では真皮のコラーゲンを補うことはできないので、美顔器で温冷刺激を与えて線維芽細胞を活性化させたり、美容クリニックなどでイオン導入や美容点滴、レーザーフェイシャルやトーニングなどを検討するといいでしょう。
・ソフトピーリングで角質層のケアをする
週1程度、はがさないタイプのソフトピーリングで角質層を整えるお手入れをするのがおすすめです。化粧水の吸収もよくなり、小さな開き毛穴なら閉じやすくなります。
しかし大きく開いた毛穴には、そこまでの効果は期待できません。
しっかりとした効果を期待するなら、美容クリニックのケミカルピーリングやコラーゲンピーリングなど、医療機関で治療しましょう。
〇デコボコ毛穴(クレーター肌)
クレーター毛穴は、真皮の細胞が傷ついて皮膚が修復できない状態です。
本来はケガをしても皮膚が再生しもとに戻るのですが、ニキビや毛嚢炎などで毛穴の炎症が酷い場合には、皮膚の再生ができずに窪んだままになってしまうのです。
残念ながら、クレーター毛穴を自力でこれを治すことはできません。
でも諦めなくても大丈夫です。今は美容クリニックで治療できる時代です。様々な治療コースがあるので、諦める前に一度医療機関に相談してみるといいでしょう。
(※詳しくはこの記事の最後の方に治療法を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。)
<クレーター毛穴のスキンケアアドバイス>
クレータ毛穴のケアとして家でできることはこれ以上増やさないための予防措置しかありません。
洗顔料はしっかり泡立てて優しく洗浄すること。そして、化粧水は肌に合ったものを選びたっぷりと保湿することです。成分に着目するのではなく、使ってみて自分の肌が刺激を感じないものを選ぶことが大切です。
今もなおニキビなどの毛穴の炎症が続いている場合には、自己判断でスキンケアをするのではなく、これ以上クレーター毛穴を増やさないように、早めに医療機関を受診して治療を受けるようにしましょう。
■頑固な角栓・黒ずみの取り方

頑固な角栓や黒ずみは、洗顔してもなかなか取れないですよね。
ついつい爪で押してニュルニュル~って出したくなっちゃませんか?でも爪で毛穴を押すのは肌への負担が大きすぎるのでNGです。
今回は頑固な角栓や黒ずみの取り方を紹介していきます。
〇ソフトピーリング

普通の洗顔ではとれない黒ずみや角栓は、ソフトピーリングがおすすめです。
家庭用のソフトピーリングは、クリニックなどのケミカルピーリングとは全く異なります。植物成分などが優しく角質を絡めてとってくれる優しいものです。うるおいを守りながら指で軽くマッサージするだけで角質ケアできるので、負担も少なく安全です。
薬局や通販でも販売されているので、手軽に購入できます。
また、美容クリニックによってはメディカルコスメとしてソフトピーリングが販売されています。
使う頻度は使うピーリング剤によって異なりますので、しっかりと用法を守るようにしましょう。
〇スクラブ洗顔
スクラブ洗顔とは洗顔料の中に細かい粒子が含まれていて、その粒子を肌に滑らせる洗顔方法です。粒子が肌の上で転がることで、肌の表面にある古い角質や毛穴の汚れを優しく取り除きます。
粒子の種類は塩、砂糖、植物の種、泥などさまざまです。粒子の大きさや硬さが粒子によって違うので、肌質に合わせて優しい物から選ぶようにしましょう。
また、やりすぎは厳禁です。週1程度にし、1回あたりの時間も1~2分で終えるようにしましょう。
〇毛穴美顔器を使う
毛穴洗浄用のバキューマーがついた美顔器を使うのもおすすめです。
お風呂で入浴しながら使えるタイプのものも販売されているので、毛穴の汚れをしっかりと吸い出すことができますよ。価格も1~2万で手頃なので1本もっておくと心強いです。
〇角栓とりスティックを使う

あまりおすすめはできませんが、どうしても角栓をニュルニュル~っと出したい!って人は、この角栓とりスティックを使うようにしてください。爪よりは細胞への負担が軽減されます。ただし、やりすぎると毛穴が開きっぱなしになり、開き毛穴の原因にもなります。
肌も傷めやすいので、どうしても我慢できない…っていう時の最終手段にしておきましょう。
角栓をとったあとはたっぷりと保湿し、毛穴を引き締めるようにしましょう。
〇美容クリニックの黒ずみ毛穴治療は効果バツグン
毛穴の黒ずみは、 美容クリニックでピーリングやレーザー、光治療を受けることが一番手っ取り早いです。
角質や毛穴に詰まった汚れや老廃物を取り除き、コラーゲンの生成を促す治療です。
キメの整った肌になって、再発しにくくなるので根本的な改善につながります。
ピーリングと一緒にレーザーや光治療を組み合わせるのが一般的な方法です。
■開き毛穴、たるみ毛穴、クレーター毛穴は元に戻る?

一度開いた毛穴や、クレーター状になった毛穴は元に戻るのでしょうか。
とっても気になりますよね。
元に戻るか戻らないかというと、まず自力で治すのはほぼ困難といえます。
大きく開いた毛穴や涙型にたるんでしまった毛穴は真皮のコラーゲン量が不足し、細胞が変形している状態です。
また、クレーター毛穴は真皮の細胞が傷ついて修復できなくなった状態です。
残念ながら、これらの毛穴トラブルを自力でこれを治すことはできません。
しかし、美容クリニックなどで正しい治療を受ければある程度目立たなくすることが可能です。まだ軽度であればつるつる肌を手に入れることもできます。
〇毛穴トラブルは治療できる時代!美容クリニックの治療方法を紹介

もし、毛穴の開きやたるみ、クレーターなどの凸凹肌で悩んでいるのであれば、しっかり効果が出る美容クリニックでの治療がおすすめです。
医師が肌の症状と毛穴トラブルの要因をあらゆる観点で見極めて、症状や原因にあった適切な治療を行ってくれますよ。
美容クリニックでよく行われる毛穴治療の種類を紹介しますね。
・角栓除去
角栓を柔らかくする薬を塗って、その後スチーマーとバキュームで毛穴の角栓を取り除く治療です。
・ピーリング治療
肌の表面にピーリング薬を塗って、角質を剥離する方法です。角栓つまりやざらつき、黒ずみ、たるみなどを総合的に改善します。ピーリング薬は様々な種類があり、刺激も薬剤によって小~大と幅があります。
予算例:¥8,000〜¥60,000
・イオン導入
肌質改善や毛穴の収縮、皮脂分泌コントロール効果のある薬効成分や保湿成分を、微弱な電流で肌の真皮層に入れ込む方法です。
予算例:¥8,800〜
・炭酸ガス(CO2)レーザー
クレータ毛穴の治療で人気の炭酸ガスレーザーです。真皮層に細かく無数の穴をあけることで、創傷治癒効果でコラーゲンの生成力をUPさせる方法です。
1回の治療で10~20%が新しい肌に入れ替わるとも言われており、高い皮膚再生効果があります。しっかり治したい人に向けの治療です。
予算例:¥10,000〜
・光治療・レーザー治療
光やレーザーで真皮を刺激し、肌を活性化させる治療です。毛穴の開きや黒ずみの改善、肌全体のトーンアップなど総合的な美肌を目指せます。
予算例:¥15,000〜
・ダーマペン、ダーマローラー
多数の針がついた専用機器で肌に微細な穴を開け、コラーゲン生成を促す治療です。
特に毛穴の開き、クレーター毛穴等の改善に使われます。
予算例:¥14,800〜¥40,000
・美容治療
高濃度のビタミンCや、アンチエイジング効果の高いグルタチオンなどを点滴で体内に投与し、細胞の活性を促す治療方法です。
これ以外にも、美容クリニックでは様々な治療を組み合わせて提案してもらえます。
問診で自分の症状に合った治療がどれなのか、しっかり相談するといいでしょう。
予算例:¥6,000 〜 ¥98,000
■効果的な正しいケアで毛穴レスを目指そう!
毛穴トラブルには原因によって症状が様々に分かれます。
セルフケアでは日々の洗顔で少しずつ角栓を取り除いたり、ターンオーバーを促したりして、角栓が硬くなるのを防ぐようなケアを心がけましょう。
また、自力では症状が改善しなかったり、間違ったケアで悪化することもあるので、一人で抱え込まずに美容クリニックで医師に見極めてもらうことも大切です。
毎日コツコツ継続的にケアをして、毛穴レスを目指しましょう。
執筆者:花木さん
医薬品登録販売者 大学・専門学校にて薬学講師